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誤判断の原因 № 9

返報の傾向

私たちは恩・譲歩・敵意を同じだけ返したいという強い衝動を感じる。これは意図的に引き出して、本来なら決して与えないものを引き出すのに使える。

人間は、恩には恩を、一撃には一撃を返すようにできている。返報は協力を可能にする——私があなたを助け、あなたが私を助ける。そうして社会は、純粋に利己的な見知らぬ者同士の場合より円滑に回る。同じ反射は敵意にも働く——侮辱や攻撃は、ほとんど自動的に私たちから反撃を引き出す。だからこそ確執はエスカレートし、ささいな侮辱が戦争へと膨れ上がりうるのだ。

危ういのは、恩の側が武器に変えられうることだ。ハレ・クリシュナの信者たちはこれを見抜いていた——空港で旅行者の手に花を押しつけ、それから寄付を求めると、寄付額は劇的に増えた。望んでもいない「贈り物」が、負い目の感覚を生んだからだ。同じてこは、無料サンプルの背後にも、あなたに譲り返すよう圧をかける交渉での小さな最初の譲歩の背後にも、営業担当者からの豪勢なディナーの背後にも潜んでいる。これらの贈り物はどれも本当は無料ではない。どれもあなたの返報の反射を作動させるよう仕組まれているのだ。

マンガーの助言は、あらゆる親切を拒めというものではなかった。それでは人としてかえって質が下がってしまう。そうではなく、ある「贈り物」が実は販売テクニックであるときにそれを見抜き、その厚意と、それが左右しようとしている判断とを、頭の中で切り離すことだった。マンガーが敬服し、その功績を認めていたチャルディーニも、同じメカニズムを詳細に記録している。防御策は、花を受け取ってもよいし、無料の昼食にあずかってもよいが、肝心の問いについては贈り主に何ら借りはない、と割り切ることである。